【社労士監修】補助金・助成金・給付金が利用できるAIスクール6選｜条件や申請方法を解説

「AIスキルを身につけたいけれど、受講料が高くて悩んでいる」「補助金や給付金が使えるって聞いたけど、どう申請すればいいの?」

そんな悩みを抱えている方に朗報です。実は、国の制度をうまく活用すれば、AIスクールの受講料を最大70%も削減できる可能性があります。

この記事では、社会保険労務士の監修のもと、補助金・助成金・給付金の違いから具体的な申請方法、おすすめのAIスクール6選まで、あなたがお得にAIスキルを習得するために必要な情報をすべてまとめました。

制度を知っているか知らないかで、数十万円もの差が生まれることもあります。ぜひ最後まで読んで、賢くスキルアップを実現してください。

AIスクールで使える補助金・助成金・給付金の違いとは?

まず最初に理解しておきたいのが、「補助金」「助成金」「給付金」という言葉の違いです。これらは似ているようで、実は管轄する省庁や対象者、目的が大きく異なります。

	誰が申請するか	還付される金額	AIスクールで使える数
給付金	受講者本人	最大80%	少ない
補助金	AIスクール経由	最大70%	多い
助成金	勤務先の会社	最大75%	ほぼなし

「給付金」とは?（教育訓練給付制度など）

給付金とは、主に厚生労働省が管轄する制度で、働く人の能力開発やキャリア形成を支援することを目的としています。

代表的なものが「教育訓練給付制度」です。雇用保険に一定期間加入しているなど、給付条件を満たす方であれば、厚生労働大臣が指定した講座を受講した際、受講料の一部を国が給付してくれる仕組みです。

とくに「専門実践教育訓練給付金」は、受講料の50%（年間上限40万円）から最大で70%（年間上限56万円）、条件を満たせば追加で10〜30%が支給され、合計で最大80%の給付を受けられます。AIスキルのような専門性の高い分野では、この制度が非常に強力な味方となります。

給付金の特徴は、個人が直接申請できる点と、要件を満たせば原則として給付される点です。ただし、事前にハローワークでの手続きが必要になるケースが多いため、受講開始の1ヶ月前には準備を始めることをおすすめします。

「補助金」とは?（リスキリング支援事業など）

補助金は、主に経済産業省が管轄する制度で、特定の政策目的（DX推進や地方創生など）を達成するために、個人や企業を支援する制度です。

AIスキル習得に関連する補助金としては、「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」が代表的です。転職を前提としたリスキリング講座の受講に対して、受講料の最大70%（上限56万円）が補助されます。

給付金との大きな違いは、予算に上限があることと、審査があることです。応募者多数の場合は抽選や先着順になることもあり、必ずしも全員が利用できるわけではありません。また、転職という明確な目的が求められるため、現在の職場でのスキルアップを目指す方には向いていない場合もあります。

補助金を利用する際は、募集期間や条件をよく確認し、早めに申請することが重要です。

「助成金」とは?（人材開発支援助成金など）

助成金は、主に企業の労働環境改善や人材育成を目的とした制度で、企業が従業員の教育訓練を行う際に利用する制度です。

「人材開発支援助成金」が代表的で、企業が従業員にAI研修を受けさせる場合、研修費用や訓練期間中の賃金の一部が助成されます。助成率は訓練の種類や企業規模によって異なりますが、中小企業の場合は最大75%の助成を受けられるケースもあります。

個人で受講を検討している方にとっては、自分で直接申請することはできません。しかし、勤務先の人事部や総務部に相談し、会社として助成金を活用してもらうことで、実質的に自己負担なくAIスキルを習得できる可能性があります。

特に中小企業やベンチャー企業では、この助成金制度の存在を知らない担当者も多いため、自分から情報を提供して提案することで、会社からの研修機会を得られることもあります。

AIスクールで使える主要な補助金・給付金・助成金の制度を解説

ここからは、AIスクールで実際に利用できる主要な制度について、より詳しく解説していきます。

① 教育訓練給付制度（専門実践教育訓練給付金）｜給付金

教育訓練給付制度は、働く人の主体的な能力開発やキャリア形成を支援するために、厚生労働省が実施している制度です。中でも「専門実践教育訓練給付金」は、特に専門性が高く、労働者の中長期的なキャリア形成に資する教育訓練を対象としています。

対象者（給付条件）

以下の条件をすべて満たす方が対象となります。

会社員や契約社員はもちろん、パート・アルバイトでも雇用保険に加入していれば対象になります。自分が対象かどうか不安な場合は、最寄りのハローワークで「教育訓練給付 支給要件照会」を行うことで、事前に確認できます。

給付額（専門実践教育訓練給付金）

• 受講中
  受講費用の50%（年間上限40万円）
• 受講修了後
  さらに20%追加給付（受講修了日から1年以内に資格取得等をし、雇用された場合）
  さらに10%追加給付（雇用後の賃金が受講前より5%以上上昇した場合）
• 合計
  最大で受講費用の70%（年間上限56万円）または、受講費用の80%（年間上限64万円）

たとえば、60万円のAIスクールを受講した場合、最大で48万円が給付され、実質負担は12万円で済む計算になります。

申請の流れ（専門実践教育訓練給付金）

注意点

• 事前申請が必須
  受講開始後の申請はできません。必ず受講開始の1ヶ月前までに手続きを完了させてください
• 出席率の維持
  給付を受けるには、一定の出席率（通常80%以上）を維持する必要があります
• 指定講座のみ対象
  厚生労働大臣が指定した講座のみが対象です。スクールの公式サイトや厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」で確認できます

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② リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業｜補助金

経済産業省が実施する、転職を視野に入れたリスキリング（学び直し）を支援する補助金制度です。デジタル分野をはじめとする成長分野への転職を目指す方のスキルアップを後押しします。

対象者（補助条件）

以下の条件をすべて満たす方が対象となります。

正社員でも、転職を前提とする場合は対象になる可能性があります。ただし、現在の勤務先でのキャリアアップのみを目的とする場合は対象外となります。

補助額

• 受講修了
  受講費用の50%（上限40万円）
• 転職し1年間継続的に就業
  受講費用の20%（上限16万円）
• 合計
  最大で受講費用の70%（上限56万円）

申請の流れ

注意点

• 予算に限りがある
  年度ごとに予算が決まっており、募集が締め切られる場合があります
• 転職が前提
  制度の趣旨上、転職やキャリアチェンジを目指す方向けの制度です
• 対象講座が限定的
  すべてのAIスクールが対象ではなく、経済産業省が認定した講座のみが対象です

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③ 人材開発支援助成金｜助成金

企業が従業員に対して職業訓練を実施する際に、訓練費用や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。企業が申請主体となるため、個人で直接申請することはできませんが、勤務先に提案することで活用できる可能性があります。

対象者（企業側の要件）

• 雇用保険適用事業所の事業主
• 従業員に対して、計画的な職業訓練を実施する企業

従業員側の視点では、正社員だけでなく、契約社員やパート社員であっても、雇用保険に加入していれば訓練対象となる可能性があります。

助成額

助成率と上限額は、企業規模や訓練の種類によって異なります。

たとえば、60万円のAI研修を中小企業が実施した場合、最大45万円の助成を受けられる可能性があり、企業の実質負担は15万円程度で済む計算になります。

申請の流れ（企業側）

注意点

• 個人では申請できない
  あくまで企業が申請主体となる制度です。個人で活用したい場合は、勤務先の人事部や総務部に相談しましょう
• 計画的な訓練が必要
  企業として計画的に人材育成を行う姿勢が求められます
• 複雑な手続き
  申請書類が多く、手続きが煩雑です。社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします

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補助金・給付金が使えるおすすめAIスクール6選

ここからは、実際に補助金や給付金が利用できるおすすめのAIスクール6選をご紹介します。各スクールの特徴や対応している制度、実際の料金例までを詳しく解説します。

DMM 生成AI CAMP

対応している制度	リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
最大還元率	最大70%還元
対象コース	基礎マスターコース・マーケティングコース・営業コース・生成AIエンジニアコース・Difyマスターコース
料金例（税込）	【マーケティングコース・8週間プランの場合】 通常料金：247,500円 補助金適用後：実質90,000円

キカガク

対応している制度	専門実践教育訓練制度
最大還元率	最大80%還元
対象コース	AI・データサイエンス人材育成コース
料金例（税込）	通常料金：792,000円 給付金適用後：実質158,400円

SAMURAI ENGINEER

対応している制度	リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業・専門実践教育訓練制度
最大還元率	最大80%還元
対象コース	AIアプリコース・データサイエンスコース・AIデータサイエンスコース・生成AIコース
料金例（税込）	【生成AI基礎実践コースの場合】 通常料金：198,000円 給付金適用後：実質72,000円

TechAcademy

対応している制度	リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
最大還元率	最大70%還元
対象コース	Pythonコース・AIコース・データサイエンスコース・LLMアプリ開発コース
料金例（税込）	【Pythonコース・8週間プランの場合】 通常料金：317,900円 補助金適用後：実質（要問い合わせ）円

AI CONNECT

対応している制度	リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
最大還元率	最大70%還元
対象コース	AIスキル基礎全4コース・AIスキル実践全2コース・分析・業務効率化実践全8コース
料金例（税込）	【セールス職AIスキル基礎コースの場合】 通常料金：300,000円 補助金適用後：実質（要問い合わせ）円

ホリエモンAI学校

対応している制度	人材開発支援助成金
最大還元率	最大75%還元
対象コース	法人プラン
料金例（税込）	【法人プランの場合】 通常料金：310,000円 助成金適用後：実質70,000円

AIスクールの補助金・給付金を利用する際の注意点【専門家が解説】

補助金や給付金は非常にお得な制度ですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。社会保険労務士の視点から、特に重要なポイントを3つ解説します。

必ずしも審査に通るとは限らない

教育訓練給付制度のように、要件を満たせば原則として給付される制度もあれば、リスキリング支援事業のように審査がある制度もあります。

特に補助金の場合は、予算の上限が決まっているため、応募者多数の場合は全員が採択されるわけではありません。「補助金がもらえる前提」で計画を立てるのではなく、「もし給付されなかった場合はどうするか」という代替案も考えておくことが重要です。

実際、私がキャリア相談を行った方の中にも、「補助金がもらえると思って申し込んだけど不採択だった」というケースがありました。その方は結局、自己負担で受講するか、給付金が確実に受けられる別のコースに変更するかで悩まれていました。

リスクを減らすためには、確実性の高い「教育訓練給付制度」を優先的に検討するのがおすすめです。

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支払いは一度立て替える必要がある

多くの補助金・給付金制度では、受講料を一旦、全額自己負担で支払う必要があります。給付金や補助金は、受講開始後や修了後に後払いで支給される仕組みになっているためです。

たとえば、60万円のスクールを受講する場合、最終的には給付金で42万円が戻ってくるとしても、まず60万円を用意しなければなりません。

「給付金があるから実質18万円で受講できる」という情報だけを見て、手元資金が18万円しかない状態で申し込むと、支払いができずに困ってしまうことになります。

分割払いに対応しているスクールもありますが、金利がかかる場合もあるため、事前に資金計画をしっかり立てておくことが大切です。クレジットカードのポイント還元なども活用しながら、賢く支払いを進めましょう。

申請には期限がある

これは最も注意すべきポイントです。多くの補助金・給付金制度では、受講開始前の事前申請が必須となっています。

特に教育訓練給付制度の場合、受講開始日の1ヶ月前までにハローワークで手続きを完了させる必要があります。「受講を始めてから給付金の存在を知った」「申請を忘れていた」という場合、残念ながら給付金は受け取れません。

実際に私が相談を受けた事例でも、「受講開始後に給付金制度を知って、何とか遡って申請できないか」と相談に来られた方がいましたが、制度上、受講開始後の申請は認められていません。

せっかく数十万円もの給付を受けられる機会を逃さないために、スクールの申し込みと同時に、補助金・給付金の申請準備も進めるようにしましょう。

多くのスクールでは、給付金申請のサポートも行っているため、無料相談の際に詳しく聞いておくことをおすすめします。

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AIスクールの補助金・給付金に関するよくある質問

ここでは、AIスクールの補助金や給付金に関して、よくいただく質問にお答えします。

会社員（正社員）以外でも利用できますか?

はい、利用できます。

教育訓練給付制度の場合、雇用保険に加入していることが条件となるため、正社員でなくても、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトでも、雇用保険に加入していれば対象となります。

また、離職者（失業中の方）でも、離職後1年以内であれば給付を受けられる可能性があります。ただし、過去に雇用保険に一定期間加入していたことが条件です。

自営業やフリーランスの方は、雇用保険に加入していないため教育訓練給付制度は利用できませんが、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業などの補助金であれば、対象となる可能性があります。

自分が対象かどうか不安な場合は、最寄りのハローワークで「支給要件照会」を行うか、スクールの無料相談で確認してみましょう。

複数の補助金を併用することはできますか?

基本的には併用できません。

同一の講座に対して、複数の補助金や給付金を同時に受け取ることはできない仕組みになっています。たとえば、教育訓練給付金とリスキリング支援事業の補助金を同時に受けることはできません。

ただし、別々の講座であれば、それぞれに対して異なる制度を利用することは可能です。

どの制度を利用するのが最もお得かは、受講料や自分の状況によって異なります。給付率だけでなく、申請のしやすさや確実性も含めて総合的に判断することが重要です。

迷った場合は、社会保険労務士やキャリアコンサルタント、スクールの相談窓口で、自分に最適な制度を相談してみることをおすすめします。

申請してから給付までどのくらいかかりますか?

制度によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

教育訓練給付制度の場合:

• 申請後、約1〜2ヶ月で給付金が振り込まれます
• 6ヶ月ごとの申請の場合、各申請から約1〜2ヶ月後に振り込み
• 修了後の追加給付も、申請後1〜2ヶ月程度

リスキリング支援事業の場合:

• 審査に1〜2ヶ月
• 採択後、受講修了から補助金振込まで、さらに1〜2ヶ月程度
• トータルで3〜4ヶ月かかる場合もあります

人材開発支援助成金の場合:

• 企業が申請してから、2〜3ヶ月程度で助成金が振り込まれます

いずれの場合も、書類に不備があるとさらに時間がかかることがあります。余裕を持ったスケジュールで計画を立て、申請書類は丁寧に作成するようにしましょう。

まとめ｜補助金・給付金を活用して、お得にAIスキルを習得しよう

ここまで、AIスクールで利用できる補助金・助成金・給付金について、詳しく解説してきました。

AIスキルは、今後ますます需要が高まる分野です。しかし、「受講料が高い」という理由で学習を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。

国の制度を賢く活用すれば、数十万円の受講料を数万円〜十数万円に抑えることができます。この機会を逃さず、ぜひAIスキルの習得にチャレンジしてください。

次のステップとしておすすめなのは、まず気になるスクールの無料相談に参加してみることです。

無料相談では、あなたの状況や目標に合わせて、どの補助金制度が利用できるか、具体的にどのくらいお得になるかを教えてもらえます。申請手続きのサポートも受けられるため、初めての方でも安心です。

複数のスクールの無料相談を受けて比較検討することで、自分に最も合ったスクールと制度を見つけられるはずです。